史上最高のパイロット ハドソン川の奇跡 実際の音声記録について

航空無線

ハドソン川の奇跡

2009年1月15日、ニューヨーク発シャーロット経由シアトル行きのUSエアウェイズ1549便が、ニューヨーク・マンハッタン付近のハドソン川に不時着水しました。

離陸してから着水するまでその時間、約5分の出来事であり乗員・乗客全員が無事に生還したことから、「ハドソン川の奇跡」と呼ばれています。

当時の使用機材はエアバスA320-214であり、コールサインはカクタス1549(Cactus 1549)です。

USエアウェイズ1549便は、午後15時26分にニューヨークのラガーディア空港を離陸直後、カナダガンの群れに遭遇。

群れがエンジンに直撃し、両エンジン故障(フレームアウトとも呼びます:エンジンが停止すること)し、飛行高度の維持ができなくなります。

管制塔へ状況の報告と緊急事態宣言を出しますが、空港への着陸は不可能と判断しハドソン川への着水しました。

基本情報

USエアウェイズは、2015年までに存在したアメリカの航空会社です。

2015年にアメリカン航空と合併しています。

当時のコールサインは、「サボテン (CACTUS=カクタスと読みます)」。

名前の由来としては、乾燥地帯のアリゾナを拠点としてきたアメリカウエスト航空より引き継がれていることにあります。

厳密には、10月17日にアメリカン航空側へ統合されてUSエアウェイズのブランド使用が完全に終了し、WEBサイトも閉鎖されました。

【運航乗務員】

機長チェズレイ・サレンバーガーは、アメリカ空軍で戦闘機の操縦経験をもつパイロットです。

コロラド州の空軍士官学校を首席で卒業した後、F-4ファントム戦闘機のパイロットを経てUSエアウェイズに入社しました。最終階級は空軍大尉。

USエアウェイズ1549便不時着事故において、ハドソン川への不時着を成功させ、乗客乗員の命を全員救出した伝説の機長として知られています。

USエアウェイズに入社後は、緊急事態に備えるために心理学も学んでいました。

副操縦士を担当していたのはジェフ・スカイルズ

USエアウェイズ1549便不時着事故において、両方のエンジンが壊れた際、出発地のラガーディア空港に引き返えそうと様々な操作を試みました。

ドソン川へ不時着した後は、機長と最後まで機内に留まり乗客を誘導しました。

◆飛行経緯◆ 以下、飛行経緯に沿って動画を解説します。

0:00 ~ 0:21 この間、ニューヨーク出発管制と交信しておりバードストライクを起こす前の出来事となります。動画内では音声がないのですが、この間で副操縦士と「今日のハドソン川は綺麗だ。」など雑談が繰り広げられています。離陸後のチャックリストもこの時点で完了していました。

0:22 ~ 0:55 機長より「鳥に衝突した。」との報告を受けます。その後、ラガーディアへ戻りたいとの報告を受けたため、出発管制がタワー管制へ離陸管制をやめるよう伝えます。

0:56 ~ 2;45 出発管制より「どの空港へ誘導すればよいか?」とパイロットへ連絡をしますが、「ハドソンになる。」と答えています。途中、「右にあるのはニュージャージーのテターボロか?」など他の空港へ着陸できるか管制へ確認してはいますが、心の中ではハドソン川へ降りることをこの時点で決めていたと推測できます。

以下、動画内では紹介されていない2:45以降の機内での会話です。

15時30分01秒副操縦士フラップ展開します。
15時30分03秒副操縦士250フィートです。
15時30分06秒副操縦士170ノットです。
15時30分09秒副操縦士どちらの推力もない、別の方を試しますか?
15時30分11秒機長他のを試そう。
15時30分16秒副操縦士150ノットです。
15時30分17秒副操縦士フラップ2、もっと出しますか?
15時30分19秒機長いや、フラップ2のままでいい。
15時30分21秒機長他に方法あるか?⇒管制
15時30分22秒管制カクタス1529、できるなら…2時の方向、7マイル先のニューアーク滑走路2に着陸できます。
15時30分23秒副操縦士ありません。(できないですね。)
15時30分38秒機長衝撃に備えろ。

この数秒後に1549便からの応答がなくなります。

◆原因調査◆

事故の原因は、エンジンに複数のカナダガンが進入してしまったこと。

通常のバードストライクとは異なり、カナダガンは成長した大型のものでした。

最低でも4kgのカナダガンが吸い込まれたことにより、エンジンに致命的なダメージを与えました。厳密にいうとエンジン内部のコンプレッサー部分が破損し、飛行高度を保てなくなりました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました