みなさん、おはようございます・こんにちは・こんばんわ!
バードストライクというとみなさんは何を思い浮かべますか??
航空業界でも、バードストライクが原因で空港へ引き返したり、あの有名なハドソン川へ着陸した事例があったりと飛行機にとって大きな存在(ネガティブな意味で)と言えるものです。
そこで今回は、飛行機と鳥が衝突する、いわゆる「バードストライク」について語りたいと思います。

そもそもバードストライクとは??
バードストライクとは、鳥が「車や電車などの人工構造物に衝突すること全般」を示しています。
今回は、飛行機とぶつかったことを焦点として話を進めていきたいと思います。
実際にバードストライクに遭遇したり、目撃したりする機会は非常に少ないと思いますので、「本当にバードストライクなんてあるの?」と思う方もいるかもしれません。
国土交通省のデータ
そこで2019年の国土交通省のデータを見てみましょう。
2018年 | 2019年 | 増減 | |
鳥衝突件数 | 1,434 | 1,577 | +143 |
ニアミス件数 | 595 | 659 | +64 |
これを見ると、なんと「年間1000件以上」のバードストライクが起きています。
鳥と言えども、時速100キロ以上というスピードの衝突してきますので、飛行機もそれなりのダメージを受けることになります。
実際にハドソン川の奇跡(映画)で起こったように、鳥が両方のエンジンに巻き込まれ、エンジンが停止。機長が空港まで引き返せないと判断し、ハドソン川へ不時着する出来事がありました。
両方のエンジンが停止してしまうのは非常に稀なケースですが、バードストライクが原因でパイロットが緊急事態宣言を出し、最寄りの空港へ緊急着陸する事例は世界では多くあります。
バードストライクを受けた実体験
実際に私が乗客として飛行機に乗っていた際も、バードストライクにあったことがあります。
機長から「先ほど鳥と接触しましたが、機体に影響はありませんので、このままフライトを継続し目的地まで向かいます。」と機内アナウンスが入りました。
エンジンに鳥が入らなかったためかフライトを継続できたようなのですが、乗っている身からすると怖いものです。
ほとんどの場合は、運航に支障がないため安心ですが、国土交通省のデータを見ても、年間で約1000件のバードストライクが起きているのは驚きです。
バードストライクが起きると?
では、バードストライクが起きてしまうと、実際にどれだけの影響があるのか?
そしてバードストライクを回避するためにどのような工夫がされているのか見て行きましょう。
まず飛行機に鳥が直撃すると、大きな被害の場合でエンジンの故障やエンジンブレードの破損、コックピットのヒビ割れ(窓ガラスが割れる)などがあります。
鳥との衝突は中々のダメージがあるのです。
鳥との衝突シーンはYoutubeでも検索すると結構出てきますよ。
これは余談ですが、如何なる状況の中でも冷静に対処できるかを自社養成パイロットの面接で見ています。
実際にどの航空会社の自社養成パイロット試験でも簡易的な操縦適性検査がある(実際にフライトシミュレーターを使ったり。)ので、そこで現役のパイロットが適正を見極めています。
スカイマークの自社養成パイロットでは実際のフライトシミュレーターを利用した操縦適性検査がありました。
当時受けていた頃は懐かしく思います(笑)
バードストライク対策
では、飛行機のバードストライク対策はどのように行っているのかを確認してみましょう。
実はというと、バードストライクの大半が「着陸態勢に入っている時」と「離陸&着陸の際に航空機が滑走路(誘導路)を走行している」ときになります。
現在の対策方法ですが、鳥を事前に追い払う方法を空港は採用しています。
羽田空港や成田空港では、主にバードパトロールという方式を採用し、鳥を追い払っています。
【追い払い方例】
①車両(場面車両といいます。)で追いかける。
②空砲(専門の担当者がいます。)
③スピーカーや鳥が嫌がる音を鳥が出し、鳥を追い払う。
④ドローンを活用し、鳥を追い払う。
これを見ると、結構アナログな方法ということが分かりますね。
鳥を追い払う以外の方法としては、空港に鳥の餌になる虫が発生しないように工夫したりと様々な工夫を凝らしています。
では現場でどのようにパトロールが動くのかというと・・・。
まず、離陸に向けて航空機が誘導路上を走行しているとします。
そこで、パイロットが空港周りに多数の鳥がいることを確認します。
管制官も鳥がいることを目視しているため、パイロットに対し「空港局が今からパトロールに入るので、一時的に待機せよ。」と指示を出します。
ここで場面車両(空港の車両)が出動し、鳥を追い払ってくれる感じです。
まとめ
国土交通省のデータを見ても、バードストライクというのは結構な回数で起きていることが分かると思います。
ただ、確率としては1万回飛んで数回程度ですし、ぶつかったとしてほとんどの場合は問題なくフライトが継続できるものなので、安心して飛行機を使ってください!
今回の記事はこれまで!最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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